君が嫌い

『いつまで家にいるつもりなんですか？』


『えっ……。』


俺の言葉を聞くと驚いたように顔がこわばる。


ちょっと意味分からないんだけど。
確かに今日初めて言ったかもしれないけどそんな表情されるなんて俺の方が驚きだよ。


『私いたらダメなの？』


『ダメというか、俺は君のこと嫌いって言ってるじゃないですか。君も嫌いな人が自分の家にいるのを想像してみてください。どんな気分になりますか？』


『気分最悪……。』


『そうでしょ？それが今俺が抱いている気持ちなんです。分かります？』


『うん。分かる。』


もしかしたら理解してもらえないかもと思ったけど、案外普通の人でよかった。


『それならそこに置いてある君の私物を持って玄関に……』


『でも、私は勝也の友達。友達ならお互いの家に行くって聞いたことがあるから私がこの家にいるのは別におかしくないよね。』


俺の言葉を遮るように彼女が口を開いた。


……あれ？