too much




「お待たせしました!」

島本さんは時間通りにやって来た。



「いえ…こちらこそ、急に呼び出してすみません。」

「そんなこと…気にしないで下さい。」



やだ…
島本さんの顔を見たら、なんだか妙に嬉しくなってしまう。



「お忙しかったんじゃないんですか?」

「そんなことないですよ。全然大丈夫です。」

私達は、他愛ない会話を交わしながら、ファミレスを目指した。
しゃべりながら歩いていると、あっという間にファミレスに着いた。



「お腹すいたでしょう?」

「いえ…大丈夫です。」

オーダーを済ませると、なんとなく気まずい沈黙が流れた。
何から話そう…私がそう考えていると…



「今日は大丈夫でしたか?
頭は痛みませんでしたか?」

「え?あ、は、はい。
朝は少し痛かったですが、すぐにおさまりました。」

「そうですか。それは良かったです。」



島本さん、やっぱり優しいな。
私のことを気にかけてくれるなんて…



(あ……)



「あ、昨夜は知らないうちに寝ちゃって、すみませんでした!」

「いえ…大丈夫ですよ。」

「あの…昨夜、私…おかしなこととか言いませんでしたか?
ちょっと酔ってたみたいで、覚えてないこともあって…」

「ご心配なく…おかしなことなんて、何もありませんでしたから。」

本当なのか、気を遣ってくれてるのかはわからなかったけど、そう言ってもらえて、とりあえずほっとした。
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