ｔｏｏ ｍｕｃｈ

「それはそうと、あゆ…
なんで、島本さんにしたの？
あゆなら、相川さんかと思ってた。」

「そうだね…今までの私だったら、相川さんかもしれないね。」

「だったら、なんで？」

「う…ん…あんたと同じ。
私も少し自分を変えたいって思ってね。」

「え？どういうこと？」

あゆが、自分を変えたいと思ってたなんて、ちょっとびっくり。



「だって、私も今年で２８だよ。
いいかげん、現実をみつめないといけない年になってるんだよ。
ま、最近は結婚する年齢が高くはなってるけど、そんなことを言い訳に好き放題やってたら、あっという間に年取って、選ぶ権利もなくなってしまう…
だから、真剣に婚活を始めようと思い始めたんだ。」

「え……ってことは、島本さんとは結婚も考えてるってこと？」

「そうだよ。」

「えーーーっ！？」

それもまたすごく意外なことだった。
まさか、今回の合コンで、あゆがそこまで考えてたなんて…



「だってさ、〇〇商事は、一流の企業だよ。
給料だって良いし、〇〇商事に入ったってことはちゃんとした大学を出たってことだし、結婚相手には最適じゃない？」

「え…そ、それじゃあ、特に島本さんのことは好きじゃないけど、結婚相手としては適してるから付き合うことにしたってこと？」

「確かにものすごく好きってわけじゃないけど、見た目も悪くないし、けっこう好きだよ。」

「え～……」

あゆの合理的な考えに、私はすっかりついていけなくなっていた。