too much
『相川さん、こんにちは。
昨夜は、LINEに気が付かず、返信が遅くなってしまって、本当に申し訳ありません。
実は、昨夜はあゆがうちに泊まりに来てて、今日、一緒に映画を見に行ってたんです。』

『彼氏』に送るにしては少々固い文面だけど、彼氏なんて名ばかりのことだもん。
まだ知り合って間もないし、親しくもないんだから、このくらいで普通でしょ。
一応、絵文字はちょっとだけ使ったけど、誤解されたらいやだからハートなんかは使わなかった。



送ってすぐに返信が来た。



『返信ありがとう!
すっごく嬉しい!
全然返信がないから、俺、嫌われちゃったかと思ってたから。
そっか、あゆちんがお泊まりしてたんだ。
それじゃあ、LINEに気付かなかったのも仕方ないよね!』



相変わらず、明るいというのかチャラい返信だ。
『あゆちん』ってなんなんだ?
でも、ちっとも怒ってなさそう。
それは良かった…のかな?
良かったようにも思うけど、怒ってくれたらもう付き合わなくて良いのに…なんて、気持ちもあったりして、なんか複雑。

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