ｔｏｏ ｍｕｃｈ

「席替え」side雪彦

「えーっと、俺は相川海斗、２７歳です。
趣味はカラオケと…あとは映画見たりですかね。
冬はボードもしますし、そうそう、猫と遊ぶのも趣味ですね！」

「え？相川さんって猫派？
私もです～！」

「猫、可愛いですよねぇ～！一緒にいるだけで癒されますよね！」



相川に連れて行かれたのは、イタリアンのお店。
だけど、それほど気取った感じではない。
行ったことはないから単なるイメージだけど、イタリアの大衆的なレストランってこんな感じじゃないのかな？って思った。
すでに女性たちは着いていて、僕達が一番遅かった。
相川が、突然、靴を買うなんて言い出したからだ。
そのせいで、ギリギリの時間になってしまったんだ。



他の男性メンバーももう着いていた。
彼らは相川の友達らしく、僕とは面識のない人ばかりだった。
いかにも相川の友達らしく、どこかちょっと軽い感じのする人ばかりだ。
なぜ、僕をメンバーに入れてくれたのか、よくわからない。



「ひ、平川美穂です。
年齢は三十……です。
趣味は…えっと……」

「料理です！
こう見えて、美穂は料理がとってもうまいんですよ。」

そう言ったのは、平川さんの隣にいた明るい髪色の女性だ。
詳しいことは何も聞かされてなかったけど、今日のメンバーは、皆、美人揃いだし、男性陣もイケメン揃いだ。



（もしかして、僕は引き立て役として連れて来られたのか？）