too much
(え……!?)



「平川さん!どうして!?」



平川さんが照れ臭そうな顔をして、改札の前に立っていた。



「島本さんとお話がしたくて…
降りてからまたこっそり電車に乗ったんです。」

「平川さん…」



僕は思わず彼女を抱き締めたくなる気持ちを必死に押さえ込んだ。



「私…あんまりこの駅に来たことないんですが、駅の近くに喫茶店はありますか?」

「あ~…それが、今の時間だったら…あ!漫喫なら改札を出てすぐの所にあります。
あそこなら、今からでも大丈夫なはずです。」

「じゃあ、そこに行きましょう!」

僕達は駅前の漫喫に入った。
個室があるって聞いたからそこにしたんだけど、狭くて薄暗い個室はなんだかちょっと変な感じだ。



「こんな遅くに付き合わせてしまって、本当にごめんなさい。」

「いえ。僕は一人暮らしですし、何の問題もありません。」

「すみません。」



個室はやっぱり失敗だったかもしれない。
閉鎖された部屋の雰囲気が、なんだか却って落ち着かない。



「あ…さっきの続きでしたよね…」

気まずい沈黙に耐えかねて、僕は話を切り出した。



「は、はい。実は……」

平川さんが強張った表情で、何事かを話し始めた。
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