‐部恋。 Another Story‐


サチさんが俺の顔に
背伸びして近づいたとき、
俺はサチさんの顔の前で
手のひらを向けた。


サチさんはハッとしたように
俺から一歩距離を置いた。


「ダメだよ、
 付き合ってもないのに
 そんなこと
 しようとしちゃ。」



サチさんは黙って
シュンとしてしまった。

そんなところを
少しだけ可愛いな、
なんて思ってしまう俺。



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