‐部恋。 Another Story‐
【…放課後…】
息が詰まってしまうような
変な空気が
2人きりの教室に
ただよっていた。
『お前は鈍感じゃないし、
前に話したとき
俺の気持ちに
気付いたんだろ?』
俺は彼女に向かって
話しかけた。
急に喋りだした俺に
少し戸惑い気味な彼女。
…そんな顔すんなよ。
「…うん。
それまでは全然
気付けなかったけどね。」
彼女は少しだけ
微笑んでみせたけど、
俺には作り笑いにしか
見えなくて
心臓がチクっと痛んだ。