桔梗
もう今回の人とはだいぶいい感じらしいけど、なぜかお互い友達を呼んでご飯に行こうって話になったらしい。
つまり、付き合う寸前の2人のお遊びに付き合わされるために、私は呼ばれたのだ。だから相手の連れて来る友達も私と同じ立場なんだろうけど、チャラ男の友達はどうせチャラ男だ。
この今の私の憂鬱さは、共感し合えないだろう。
「まぁ、そう言わずにさ。将也くん、超イケメンの友達連れてきてくれるらしいから!桔子もついでにそのイケメンゲットしちゃえばいいじゃん!」
マサヤくんのイケメンな友達…
絶対にチャラ男だ。
返す言葉も見つからずに1人ため息をついていると、智夏が突然立ち上がった。
「将也くん!こっちこっちー!」
智夏が手招きをする先にいたのは、予想通りチャラ男だ。
「お〜、ちなっちゃん!」
智夏に手を振りながら爽やかな笑顔を振りまいてやってくるチャラ男、将也くん。
これが今回の智夏のターゲットか。相変わらずだ。
だけど高校時代と少し違うのが、服装は落ち着いていてお洒落な年上男子って印象なところ。髪色も無難でギラギラしていない。
智夏のタイプ(容姿だけ)も変わったんだな〜なんて思ってると、後からやって来た典型的なチャラ男に一瞬で目を奪われた。