少女に野獣。
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「強情だね…」


「ッ…ハァ、ッッ…」


どれぐらい、こうされているんでしょう…


首筋に、何度となく感じる痛み


制服のブラウスのボタンは外され、リボンは床に投げられた


"生徒会、特に松坂には近付くな"


そう約束してと言われた


どうしてと理由を聞いても、答えてはくれない


特に親しいわけではない生徒会の人達。見回りにくる彼らから話しかけられることはあっても、私から近付くことはない


それでも、理由もなく避けることは出来ないでしょう?


「美依恋、言う事を聞きな」


「ハァッ…、ッ…」


より一層、首の痛みが強まった


どうして、そんなに怖い瞳で言い聞かせるの…?


そもそも、"関わるな"と言われても、同じ高校だから完璧には無理でしょう?


頷くことを拒んでいれば、"仕方ないね"そう言った糸夜さん


「ッッ…!!」


いつ外されていたのか、ブラも床へ投げられた


晒された素肌に、冷たい空気が触れる


ゴクリ


ギラギラ光る糸夜さんの瞳が輝きを増した気がする


手首は頭上で拘束されていて、身動きはできない


恥ずかしくて瞼を下ろすけれど、これから"何を"されるのかが恐怖で、すぐに瞼を上げた


「美依恋……綺麗だ…」


「ッ……」


彼の視線は私の胸から腰周りまで行き来していて、その表情は私には理解できない大人の顔…


恥ずかしいよりも、今は、、怖い…


今にも噛みつかれそうな糸夜さんに、腑に落ちなくて嫌だけど、頷くしかないのでしょうか…




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