生徒に恋した教師
『文化祭の時のこと
ごめんねーって思って』

「いや、あれは俺が悪かった。」

『私が急に泣いたりしたからだねぇ』

「なんで泣いたりしたんだよ」

『うーん…なんでだろうね
特に深い意味はないよ』

「そ、か。
今は寂しくないか?」

『うーん寂しいかも
家誰もいないし。猫でも飼おうかな』

「定年退職後のおばあちゃんかよ。」

『ナイスツッコミ。
まぁとりあえずごめんねってこと』

「俺こそ悪かった
じゃあまた学校でな」

『うん、じゃーねー』

やっぱり自覚せざるを得ない。

俺は明日宮が好きなんだ。

思い出に出来ない生徒

が出来てしまったってことか。

卒業前にちゃんと話したのは

これが最後だった。
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