社長の甘い罠~いつしか当たり前に~ + 番外編
「花菜だけだ。」



そっと背中にキスを落としていく。



「あんまり無視すると朝からヤるけど?」



健人さんの言葉に目をパチリと開けた。覗き込む健人さんと目が合う。



「花菜、まだ無視する?」


「しない。」


「残念だ。」



それでも背中に手を這わせ、キスを落としていく健人さんに身体を捩る。



「風呂、一緒に入る?」


「いえ。お先にどうぞ。」


「もう全部見たし。ほら、一緒に入ろ。」


「いやいや、恥ずかしいし。」


「もう見たって。」


「明るいからダメ。」


「別に大丈夫だ。」


「私が大丈夫じゃない。」



健人さんがベッドから出ていく。それも裸で部屋から出ていく。


私は目を逸らして、もう一度目を閉じた。



「ダルいかも………。」


「悪いな、何度もヤりすぎた?」



いつの間にか戻ってきた健人さんに驚いた。



「風呂、沸かしてる。」


「うん、ありがとう。」



ベッドに戻ってきた健人さんが私を抱き締めた。
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