社長の甘い罠~いつしか当たり前に~ + 番外編
「よし、長嶺、合コン、俺達ともセッティングしろよ。」


「えっ?ええええ?」


「不公平だろ。俺達とも友達だよな?」


「えっ、ま、まあ。」


「よし、長嶺の友達紹介して。」



藤村の声に奥寺、佐藤が大きく頷いている。


あゆみと葵に縋るような視線を向けるが、苦笑いでスルーされた。



「長嶺、友達だろ?」


「…………まあ。」


「俺達には紹介したくないとか?」


「いやいや。でも大学の友達ぐらいだよ?」


「って事は同じ年?」


「ま、まあ。」


「よし、頼んだ。」



藤村が決定事項のように話を終わらせ、ビールを飲み始めた。



「長嶺、よろしく。」



隣に座る奥寺がニヤリとした。私は横目で睨むが効き目がない。



「奥寺達、モテそうなのに。」


「ん?」


「社内でも人気あるでしょ。」


「そうか?」



奥寺は長身で顔も整っている。スーツを着る奥寺は格好いい方だと思う。
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