社長の甘い罠~いつしか当たり前に~ + 番外編
「花菜、愛してる……。」


「健人さん、私も…………。」



背中に何度もキスを落とす健人さんに体を捩る。



「ん………、眠い。」


「ああ。」


「健人さんは眠くないの?」


「今は眠くない。」



健人さんの手が背中を撫でる。うつ伏せで寝る私の背中を健人さんが触れている。



チュッ………。



聞こえてくる音にクスリと笑ってしまう。健人さんはいつもキスマークをつける。



「健人さん、擽ったい。」


「花菜、目が覚めたか?」


「ふふっ、起こしてます?」


「花菜、相手しろ。」



駄々っ子のような健人さんの言葉にクスクスと笑いが漏れる。


いつもは大人のオーラが出まくっているのに。



「花菜………。」



健人さんの声が変わり始めた。艶っぽい声色に体が反応する。



「花菜、離さないから。」



この言葉を合図に健人さんが私を求め始めた。
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