社長の甘い罠~いつしか当たり前に~ + 番外編
「今日、最終日の金曜も飲もうって話に。」


「はあ?」


「大丈夫です。経費で飲みませんから。」


「はあ?」



健人さんの怒り具合がヒシヒシと伝わってくる。



「遅いので切りますね。また連絡します。」


「はあ?切るな。」


「だって怒ってる。仕方ないですよね?協力会社の人達との飲み会ですよ?」


「………チッ………、金曜に戻って来い。」


「わかりました。」


「約束破ったらお仕置きするから。」


「…………おやすみなさい。」



健人さんが怒っているのが伝わってくる。


でも1週間も一緒に仕事をする人達の誘いは断りにくい。


只でさえ、明日からは一人での作業になるのだから、知り合いは作っておきたい。


それに同年代の人達で話しやすいし、気も合いそうだ。


『花菜、おやすみ。愛してる。』



メッセージ受信に、健人さんからのメッセージを開く。私もすぐにメッセージを送る。



『健人さん、おやすみ。愛してます。』



疲れからか深い眠りは直ぐに訪れた。
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