社長の甘い罠~いつしか当たり前に~ + 番外編
早速、藤村から社内メールが入る。


『来週の金曜日、空けとけよ!

同期と飲み会だ!

藤村享』



私はクスリと画面を見て笑った。


突然、肩を叩かれて体が大きく揺れた。後ろを振り返れば、社長秘書の長谷川さんが立っていた。



「ごめん、驚かせた?」


「あっ、いえ。」


「長嶺さん、メールを見てニヤニヤしてたよ?」



クスクスと笑う長谷川さんに恥ずかしくて頬が染まる。



「ニヤニヤなんて………。」


「楽しい計画?」


「いえ、同期と飲み会です。」


「そう?ところでお店は決まった?悩んでるなら相談に乗るよ?」



長谷川さんに頼まれていた店を探していなかった。私は申し訳なさそうに見上げた。


その顔に長谷川さんがクスクスと笑っている。



「今、俺時間あるから一緒に探そう。長嶺さんは今大丈夫?」


「えっ?いいんですか?」


「いいよ。俺の席に来てくれる?」



私は大きく頷き、長谷川さんと一緒に秘書室の席に向かう。
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