社長の甘い罠~いつしか当たり前に~ + 番外編
「ヤキモチは嬉しいが、当たり前なのは花菜と一緒にって事。」


「………。」


「わかったら行くぞ。拒否権はないから。」



健人さんが反転して私の上に覆い被さり、キスを落としてきた。



「それとも抱かれたい?」


「なっ。」



意地悪な健人さんに頬が染まる。



「抱かれたい?それとも温泉に行く?」


「………行きます。」


「残念。花菜の香りが減る。」


「なっ、変態。」


健人さんの胸を押し返せば、クスクスと笑いながら起き上がる健人さんを睨んだ。



「ほら、行くんだろ?」


「行きます。」



健人さんが私の手を繋いで布団から起こしてくれる。


私達は宿の浴衣を手に目的の貸切風呂に向かえば、案の定、朝も早い時間だったので空いていた。



「なんかいい。温泉って感じ。」


「気に入った?今日はゆっくり過ごそう。」


「うん。」



服を脱ごうとするが健人さんの視線が気になる。
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