社長の甘い罠~いつしか当たり前に~ + 番外編
「健人さん、見すぎ。」


「ん?一週間も見てない。」


「………変わりませんから。」


「花菜、男の痕ないよな?」


「ありません!」



健人さんが一歩一歩近づいてくる。思わず、後退りをしてしまう。



「なんで逃げる?」


「健人さんが近づいてくるから。」


「花菜、後ろめたい事でもある?」


「ない。ってか、温泉に入ろ?」


「花菜、先に脱げよ。」


「はっ?」



健人さんがじっと私を見つめている。どうするべきか迷ってしまう。



「花菜、脱げよ。」


「………わかりました。別に何もありませんから。」



健人さんに背を向けて一気に服を脱いだ。そのまま貸切風呂に急ぐ。


シャワーで体を流していれば、扉の音に健人さんも入ってきたのがわかる。



「花菜。」



甘い声が聞こえたと思ったら背後から抱き締められた。


完璧に動きが固まってしまった。
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