社長の甘い罠~いつしか当たり前に~ + 番外編
「花菜、仕事は順調?」


「あっ、うん。納期には間に合う。」


「なら良かった。」


「大丈夫。間に合うよ。」



健人の料理は凄く美味しい。



「美味しい。」


「そうか。体力がいるからな。」


「………。」


「仕事の話だ。」



健人がクスクスと笑っているのを無視して、ご飯を食べていく。



「期待してるなら応えるが?」


「なっ、全然違います!」


「疲れてるし、早く寝るぞ。」



クスクスと笑っている健人を無視した。



「早く食べて、一緒に風呂へ入るぞ。」


「…………一人で……。」


「明日も早いし、さっさと二人で入って寝ないか?」


「………うん。」



健人の気遣いに素直に頷いた。


食事が終われば、二人で片付けをして、二人でお風呂に入った。


健人のマンションは広いし、設備も揃っていて快適に暮らせる。


あの日以来、健人とは一緒に暮らし始めたが、荷物は最低限必要な物だけを持ってきていた。
< 221 / 240 >

この作品をシェア

pagetop