社長の甘い罠~いつしか当たり前に~ + 番外編
「お疲れ様、長嶺さん。」


「あっ、長谷川さん。お疲れ様です。」


「大丈夫?相当飲んでたみたいだけど?」


「はい、大丈夫です。」


「じゃあ帰ろうか?」


「もう帰るんですか?長谷川さん、次に行きましょう。」


「………長嶺さん、酔ってる?」


「少しだけです。あっ、清水さん達も誘いましょう。長谷川さんが来ると聞けば、清水さんも飛び付きます。」



私は急いで清水さんを追い掛けようとすれば、酔いからかバランスを崩した。



「きゃっ。」


「大丈夫?」


「す、すみません。」



転びそうな所を長谷川さんが支えてくれた。私は慌てて長谷川さんから体を離した。



「本当にすみません。」


「ははっ、焦らなくても大丈夫。」



焦る私をクスクスと長谷川さんが笑っている。私は頬が染まるのを感じる。



「冬馬?」


「健人か。何だ?一緒に飲みに行くか?」


「飲みに?長嶺とか?」
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