社長の甘い罠~いつしか当たり前に~ + 番外編
ランチの時間に同期に会えば、徹夜だったのはバレバレだった。



「長嶺、徹夜だったのか?」


「花菜、障害?」



会えば直ぐに突っ込まれた。



「うん、システム統合のテストで。」


「お疲れ。」


「障害が出ると大変だよな。」



皆の言葉に大きく頷く。障害が出ると本当に大変だ。



「一人で?」


「えっ?いや…………、社長も。」


「ふ~ん、社長は花菜に甘いのね。」



昨日の出来事を思い出して恥ずかしくなる。



『花菜、好きだ。』


『私も好きです。』



会議室でキスなんかしてたんだ!


思い出すとメチャクチャ恥ずかしくなる。



「花菜?本当に大丈夫?」


「あっ、うん。やっぱり徹夜明けは疲れる。」



ボーッとする私を葵が覗き込む。私は苦笑いで思い出していた事が見透かされないようにした。



「花菜、また飲み会しよう。勿論、彼氏と彼氏の友達で。」


「それって合コンか?俺らも誘えよ。」



あゆみの言葉に空かさず藤村が突っ込む。
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