また明日、空の向こうで。

そして次の日から授業は始まった。



だけど、結局あたしの前は空席のまま5月を迎えた。



その頃にはリサとも大分仲良くなって、クラスも大体グループが固まってきてた。



初めの方は来ない久瀬くんを気にしていた。



リサに聞いてみたこともあった。



「ねぇ、リサ。ちょっと聞いてもいい?」


「ん?どうしたの?」


「久瀬くんのこと、なんだけど…」


「あぁ、ずっと来てないもんねー。
実は久瀬くんってね…」



「不良さんなんだよ!」


リサの突然の不良発言には驚いたけど。


なんでも、中学の頃も3年生に入った辺りからだんだん出席しなくなってたらしい。



何かあったのかな、とすごく考えたんだ。



だけど1ヶ月もたつと何か事情があるんだろうな、と自分で納得してしまって。



3日間来なかったら連絡してみようかな、1週間たったら、来週になったら…



そう思うばかりで実行出来ずに毎日を過ごしてた。
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