好きな人は塩対応

「陽莉ちゃん」


どうしてこっちに来るの。

近づかないで。

諦められなくなっちゃうから。


そう思っても緊張してるのかなんなのか足が全く動いてくれない。遼くんとの距離は近づくばかり。


「ご、ごめん遼くん」

「どうして謝るの」


分からない。私も分からないけど謝らなきゃと思った。

まだ好きでいることに対してかな?

諦められないことに対して謝ったのかも。ごめんね。


「俺の事避けてる?」


真っ直ぐに私を見つめて問いかけた。

眉をひそめながら。

どうしてそんな悲しい顔するの。

どうしてそんな困った顔するの。
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