好きな人は塩対応
「お前さ、ずるいよ」
「え…?」
「昨日の頑張ってねってすげぇ嬉しかった。
まさかお前から来るなんて思ってなくて。
もうずっと連絡来なくて俺なんかしたのかなって、
愛想尽かされたのかなって。今日こそは連絡来るかなって
そんな事毎晩毎晩考えて。でも、お前からは来なくて。」
「遼くん…?」
今にも泣き出しそうな遼くん。
先輩の引退のせい? それとも、、私のせい?
遼くんは私を抱き寄せた。
そして私を強く強く抱き締めた。
「俺はお前が好き。」
そう言った遼くんは抱き締めてた腕の力を緩めて、泣くのを我慢してる子供のような声で言った。
「俺、これからも陽莉ちゃんに避けられるの?
俺、もうすげぇ嫌われてんの…?」
なんでまた諦めなきれなくなるようなこと言うの。
もう今日どんだけ泣けばいいんだろう。
「嫌ってない。
私、遼くんの事嫌いなんて思ったこと1度も無い。ごめんね。」
「だから、どうして謝るの。」
「だって遼くんには彼女いるから…」
「は?彼女?俺彼女いねーけど。」
「え?だって後輩と登校してた…」
「あー、ただの後輩。」
え、じゃあ私ずっと勘違いしてたってこと?
勘違いして試合見ながら泣いてたの?
勘違いして諦めようとしてたの?
なにそれ。
「もっかい言う。 俺はお前が好き。」
「うん、私も好き。」
そう言って私は強く抱き締めた。
「陽莉、俺の彼女になって下さい。」
「はい!!」