クードル




あと10分で着くと、連絡があった。

インターホンが鳴れば、出なきゃいけない。
あの義兄に出られては困る。
あんな怖そうな人だから、あたしの友達と知ったら帰してしまうかもしれない。

今までこの家で一人暮らしをしていたらしい義兄にとって、あたしは邪魔でしかないはず。
顔は見てないけど、良くは思ってないのは態度でわかった。

舌打ち、貧乏ゆすり等々。
イラついてます!アピールはかなり怖かった。
親の前でもそれだから、尚更。

その態度が怖すぎて、あたしはまだ顔は見れてない。
ただ覚えてるのは、デカイなーくらいの大雑把な記憶のみ。

案内してくれた時も下しか見てない。
お礼すら、言えてない。
無礼だな、とつくづく思う。


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