女の子の秘密
「忍さん、今度の金曜日なんだけど、羽奈の所に泊まりに行っていい?」

コーヒーを飲み終わったのを見計らって優が口を開いた。

「羽奈さんの所?」

羽奈は優の親友で、大学で知り合い、部署は違うが、辞めるまで同じ会社に勤めていた。

優より背が高く、モデル並みのスレンダーな体に女優のような美しい容姿を持つ、男なら一度は彼女にしたいと思うような女性だった。

先週も泊まりに行っていた事を思い出す。

後一月もしたら自分は日本に居ないのに、羽奈とばかり遊ぶので、愛情より友情をとられたような気がして複雑な心境だ。

「・・ええ。ダメかしら」

忍の声の低さに気付き、少し気まずそうに話す。

「・・いや、構わないよ」
< 2 / 25 >

この作品をシェア

pagetop