こんな私にも王子様はきますっ!
すると、急に涼藍が倒れた。
えっ?!
「涼?涼!!!!」
涼藍の体が熱い。
震えが止まらない。
涼藍にもしもの事があったらどうしよう...。
「どうした?」
たまたま、うちのクラスの担任が通りかかった。
「先生っ、涼藍がぁ」

先生が、学校まで連れてってくれて、ただの風邪だって分かった。
そういわれてみれば、朝は少し鼻声だったかな?
気づかなくてごめんね、と、
涼藍の手を強く握る。
「涼音、もう3時間目だし授業へ戻りなさい。」
「で、でも...」
「ただの風邪だったんだし、親御さんには来てもらうようにするから。」
先生の落ち着いた声に反抗する気も失せた。
「...はい。」

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