お隣さんは歌い手でした
ほんと葵に感謝しなきゃ…
「葵、ほんとにありがとうッ」
すると葵は少し嬉しそうにしながら
「いえいえッ いつでも頼ってね?」
と言ってくれた。
「あっ時間大丈夫?」
葵に言われて慌てて時計を見ると、
そろそろ帰らないといけない時間だった。
「そろそろ戻らないと。
ほんとにありがとねッ」
「ううん、いいのいいの。あっ」
なんだろうと思ったら。
「お隣さんどんな人だったか教えてね?
お隣さんと何かあったら、絶対報告だよ?」
葵がニヤニヤしながら言う。
「な、何にもないよッ じゃあね!」
私は顔を真っ赤にしながら葵と別れた。
その時、私は本当に何もないと思っていた…