君と、ゆびきり
卒業式
3月1日。
良く晴れて風が心地よく感じられる朝だった。
いつもより少しだけ早く起きて、いつもより少しだけ早く家を出た。
変わらない学校までの道のりがやけに新鮮に見えて、入学式の日を思い出した。
春ケ丘高校の真新しい制服に身を包んだのは今から3年前の事だったのに、その映像はとても鮮明に脳裏によみがえって来た。
あの日も今日みたいにとてもよく晴れた日で、初めて向かう学校に心も体も飛び跳ねていたっけ。
あたしは紺色のローファーに視線を落とした。
視界に入るのは今日のために購入した新しいローファーだ。
これは大学の入学の時にも使う予定で買った。
まだ慣れないローファーは皮のキュッキュッという音を響かせている。
入学式もこれと同じような感じだったなと思い、1人でクスッと笑った。
履きなれなかった黒いローファーは、今では随分汚れてしまって今後履く事はもうないだろう。
そう思うと少しだけ寂しさを感じて、あたしは背筋を伸ばして前を向いた。
3年間お世話になったローファーとお別れしたように、今日はあたしの卒業式だった。
良く晴れて風が心地よく感じられる朝だった。
いつもより少しだけ早く起きて、いつもより少しだけ早く家を出た。
変わらない学校までの道のりがやけに新鮮に見えて、入学式の日を思い出した。
春ケ丘高校の真新しい制服に身を包んだのは今から3年前の事だったのに、その映像はとても鮮明に脳裏によみがえって来た。
あの日も今日みたいにとてもよく晴れた日で、初めて向かう学校に心も体も飛び跳ねていたっけ。
あたしは紺色のローファーに視線を落とした。
視界に入るのは今日のために購入した新しいローファーだ。
これは大学の入学の時にも使う予定で買った。
まだ慣れないローファーは皮のキュッキュッという音を響かせている。
入学式もこれと同じような感じだったなと思い、1人でクスッと笑った。
履きなれなかった黒いローファーは、今では随分汚れてしまって今後履く事はもうないだろう。
そう思うと少しだけ寂しさを感じて、あたしは背筋を伸ばして前を向いた。
3年間お世話になったローファーとお別れしたように、今日はあたしの卒業式だった。
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