君と、ゆびきり
花火
それは夏休み中の事だった。
あたしと風は今年の夏をどう過ごそうかと思案していた。
最近風の体調はいいし、少しばかり遠出もしても許されるんじゃないかと言う期待もあった。
そして話題に出て来たのは地元で行われる花火大会だった。
病院の屋上からよく見える花火だったが、風はまだその会場に行った事がなかったのだ。
「それなら、会場に行って花火を見よう」
あたしの提案に風はおおいに喜んだ。
看護師さんたちが屋台まで出向いて好きなものを買ってきてくれたりするけれど、その屋台というものを自分の目で見てみたかったのだそうだ。
「屋台で食べ物を買ったら、病院に戻って花火を見よう。会場で見るよりも、ここで見る方がきっと綺麗だ」
風は会場へ行った事もないのにそんな事を自信満々に言った。
だけど、きっとそれは間違いじゃない。
あたしと風は今年の夏をどう過ごそうかと思案していた。
最近風の体調はいいし、少しばかり遠出もしても許されるんじゃないかと言う期待もあった。
そして話題に出て来たのは地元で行われる花火大会だった。
病院の屋上からよく見える花火だったが、風はまだその会場に行った事がなかったのだ。
「それなら、会場に行って花火を見よう」
あたしの提案に風はおおいに喜んだ。
看護師さんたちが屋台まで出向いて好きなものを買ってきてくれたりするけれど、その屋台というものを自分の目で見てみたかったのだそうだ。
「屋台で食べ物を買ったら、病院に戻って花火を見よう。会場で見るよりも、ここで見る方がきっと綺麗だ」
風は会場へ行った事もないのにそんな事を自信満々に言った。
だけど、きっとそれは間違いじゃない。