君と、ゆびきり
それは風自身のためでもあり、周囲の人を困らせないためでもあった。


「みんながいるからこそ、風がいても平気なんじゃない? 千里1人だとどうにもならないことでも、みんながいればどうにかなるよ」


「そう……かな?」


「そうだよ。誘って見なよ、風のこと」


そう言われて、あたしは小さく頷いたのだった。
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