君と、ゆびきり
当日
花火大会当日はとても天気がいい日だった。


151回繰り返してきて、この日が雨だったことは1度もない。


そして風もとても元気だった。


なにかがあればすぐに病院に連絡すること。


それだけが条件として出されただけで、風は丸1日の外出を許可してもらえた。


「風、海だよ」


電車の窓の外に見えた真っ青な海。


「ほんとだ、海だ」


風は子供の様にはしゃいだ声を出して窓の外を見つめた。


海の青と空の青がどこか遠くで重なり合っている。


「すごい、海って本当に広いんだ」


「そうだよ風。海はどこまでも続いてるんだから」


「まるで空みたいだな」


「そうだね。空も海もどこまでも続いてる」
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