君と、ゆびきり
☆☆☆
それは時々訪れる楽しみな日だった。
今日は風の体調がいいから、家に戻ってきているそうだ。
あたしは制服に鞄を持ったまま学校へは行かずに風の家へと向かっていた。
学校に来ないのかと昨日聞いたら、まだそこまでじゃないからと返されてしまった。
それならあたしが学校をサボって風に会いに行けばいいのだ。
いつもより少し気合を入れて髪をセットし、風の家の前に立った。
外で……といっても家の中だけれど……風に会うのはとても久しぶりで、緊張してくる。
あたしは数回深呼吸を繰り返して玄関のチャイムを押した。
少し待つと家の中から足音が聞こえて来て、聞きなれた風のお母さんの声が聞こえて来た。
「どなた?」
「千里です」
背筋を伸ばしてそう言うと、玄関が開いた。
「あら、千里ちゃん学校は?」
顔を見せるなり痛いところを付いてくる風のお母さん。
それはまぁ当然か。
制服姿で来ちゃったしね。
「今日は午前中で終わりなんです」
それは時々訪れる楽しみな日だった。
今日は風の体調がいいから、家に戻ってきているそうだ。
あたしは制服に鞄を持ったまま学校へは行かずに風の家へと向かっていた。
学校に来ないのかと昨日聞いたら、まだそこまでじゃないからと返されてしまった。
それならあたしが学校をサボって風に会いに行けばいいのだ。
いつもより少し気合を入れて髪をセットし、風の家の前に立った。
外で……といっても家の中だけれど……風に会うのはとても久しぶりで、緊張してくる。
あたしは数回深呼吸を繰り返して玄関のチャイムを押した。
少し待つと家の中から足音が聞こえて来て、聞きなれた風のお母さんの声が聞こえて来た。
「どなた?」
「千里です」
背筋を伸ばしてそう言うと、玄関が開いた。
「あら、千里ちゃん学校は?」
顔を見せるなり痛いところを付いてくる風のお母さん。
それはまぁ当然か。
制服姿で来ちゃったしね。
「今日は午前中で終わりなんです」