君と、ゆびきり
☆☆☆
見慣れた3年C組の教室に入った瞬間、フラッシュがたかれてあたしは瞬きをした。
いつもはスマホもデジカメも禁止だけれど、今日はみんな自由に使っているようだ。
あたしと玲子を激写した久田真弓(ヒサダ マユミ)はショートカットの髪の毛を軽く揺らしてかけて来た。
中学校時代からバレー部に所属していた真弓はクラスで一番身長が高く、ほどよく筋肉がついた体はスラリとしていて、まるでモデルのようだった。
「2人ともおはよう!」
手足も長い真弓はそう言い、あたしと玲子の体を抱きしめた。
真弓は2人分の体を簡単に包み込んでしまう。
「おはよう、真弓」
あたしはそう言い、苦笑いを浮かべた。
真弓はあたしたちが登校してきた時、すでに目に涙を浮かべていたのだ。
まだ卒業式も始まっていないのに、随分と涙腺が弱いようだ。
「ねぇ、これでクラス全員そろったよね? みんなで写真撮ろうよ!!」
真弓があたしと玲子から身を離し、クラスメートたちへ向けてそう声をかけた。
「いいね。クラス写真よりもずっとあたしたちらしく写れる写真」
真弓の言葉にすぐに賛成したのは福間和美(フクマ カズミ)だった。
彼女は3年生に上がってから全校生徒を束ねる生徒会長をしていた。
見慣れた3年C組の教室に入った瞬間、フラッシュがたかれてあたしは瞬きをした。
いつもはスマホもデジカメも禁止だけれど、今日はみんな自由に使っているようだ。
あたしと玲子を激写した久田真弓(ヒサダ マユミ)はショートカットの髪の毛を軽く揺らしてかけて来た。
中学校時代からバレー部に所属していた真弓はクラスで一番身長が高く、ほどよく筋肉がついた体はスラリとしていて、まるでモデルのようだった。
「2人ともおはよう!」
手足も長い真弓はそう言い、あたしと玲子の体を抱きしめた。
真弓は2人分の体を簡単に包み込んでしまう。
「おはよう、真弓」
あたしはそう言い、苦笑いを浮かべた。
真弓はあたしたちが登校してきた時、すでに目に涙を浮かべていたのだ。
まだ卒業式も始まっていないのに、随分と涙腺が弱いようだ。
「ねぇ、これでクラス全員そろったよね? みんなで写真撮ろうよ!!」
真弓があたしと玲子から身を離し、クラスメートたちへ向けてそう声をかけた。
「いいね。クラス写真よりもずっとあたしたちらしく写れる写真」
真弓の言葉にすぐに賛成したのは福間和美(フクマ カズミ)だった。
彼女は3年生に上がってから全校生徒を束ねる生徒会長をしていた。