君と、ゆびきり
☆☆☆
高校までの通学路は、中学までは使った事のない道だった。
着慣れない制服で馴れない道を歩く。
周りにはあたしと同じ制服を着た生徒たちがキグシャクした雰囲気で歩いていく。
みんな新入生と言った雰囲気が漂っていた。
しばらく歩いていると後ろから足音が聞こえて来て、振り向いた。
そこにいたのはあたしと同じ制服を着た玲子だった。
「玲子!」
あたしが呼ぶと玲子はハッと顔を上げ、そして安心したような笑顔を向けてくれた。
「千里。よかったー! 1人で学校まで行くのが心細かったんだよねぇ」
玲子はそう言い、あたしの隣に並んだ。
その瞬間、なんだか懐かしさが胸に過りあたしは立ち止まってしまった。
「千里?」
「なんか、前もこうやって2人で歩いて学校まで行かなかった?」
そう聞くと、玲子は瞬きをして「なに言ってるの?」と、笑い始めた。
中学時代は2人とも自転車通学だったから、一緒に登校しても歩いて行く事はなかった。
こうして肩を並べて歩いて帰るのなんて、初めてのはずだ。
「そうだよね、気のせいだよね」
あたしは慌ててそう言い、歩き出した。
だけど胸の中に感じた懐かしさは消える事がなかったのだった。
高校までの通学路は、中学までは使った事のない道だった。
着慣れない制服で馴れない道を歩く。
周りにはあたしと同じ制服を着た生徒たちがキグシャクした雰囲気で歩いていく。
みんな新入生と言った雰囲気が漂っていた。
しばらく歩いていると後ろから足音が聞こえて来て、振り向いた。
そこにいたのはあたしと同じ制服を着た玲子だった。
「玲子!」
あたしが呼ぶと玲子はハッと顔を上げ、そして安心したような笑顔を向けてくれた。
「千里。よかったー! 1人で学校まで行くのが心細かったんだよねぇ」
玲子はそう言い、あたしの隣に並んだ。
その瞬間、なんだか懐かしさが胸に過りあたしは立ち止まってしまった。
「千里?」
「なんか、前もこうやって2人で歩いて学校まで行かなかった?」
そう聞くと、玲子は瞬きをして「なに言ってるの?」と、笑い始めた。
中学時代は2人とも自転車通学だったから、一緒に登校しても歩いて行く事はなかった。
こうして肩を並べて歩いて帰るのなんて、初めてのはずだ。
「そうだよね、気のせいだよね」
あたしは慌ててそう言い、歩き出した。
だけど胸の中に感じた懐かしさは消える事がなかったのだった。