君と、ゆびきり
「どうしたの千里? あたしの料理に驚いてる?」


無言のまま運ばれてくる料理の数々を見ていたあたしに、玲子がそう聞いてきた。


「え? これって玲子が作ったの?」


「そうだよ。おばあちゃんとお母さんに手伝ってもらいながらだけどね」


「うそ! それでもすごいよ!!」


あたしがそう言うと、玲子は照れたように赤くなってしまった。


「玲子はいいお嫁さんになるよ」


友人の1人にそう言われ、玲子はますます照れている。


お嫁さんかぁ……。


その言葉にあたしはクスッと笑ってしまった。


たしかにその通りかもしれない。


ためしに卵のサンドイッチをつまんでみると、ほっぺたが落ちるくらいに美味しかった。
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