君と、ゆびきり
風はあたしと同じ中学1年生。
あたしが初めて入院をした頃には、風はもうこの病院にいた。
驚いたことに風は今までの人生のほとんどをこの病院で過ごしているのだ。
「風、聞いてほしいことがある」
あたしは風の隣に座ってそう言った。
こうして近い距離で風を見ると、その細さに胸がキュッと苦しくなる。
同年代の男の子たちはみんなもっと太くて、筋肉も立派についてきている。
身長だって、女子たちを追い抜き始めている子もいる。
だけど風は、出会ったころからほとんど成長していないようにすら、感じられた。
「なに?」
真剣な表情のあたしに、同じように真剣な表情になる風。
「あたし、この病院を卒業することになった」
あたしは一呼吸おいてからそう言った。
「え……?」
風は驚いたように目を丸くしてあたしを見つめた。
「もう、大丈夫だって、先生に言われた」
風はこの話を聞いてどう感じるだろうか?
あたしが初めて入院をした頃には、風はもうこの病院にいた。
驚いたことに風は今までの人生のほとんどをこの病院で過ごしているのだ。
「風、聞いてほしいことがある」
あたしは風の隣に座ってそう言った。
こうして近い距離で風を見ると、その細さに胸がキュッと苦しくなる。
同年代の男の子たちはみんなもっと太くて、筋肉も立派についてきている。
身長だって、女子たちを追い抜き始めている子もいる。
だけど風は、出会ったころからほとんど成長していないようにすら、感じられた。
「なに?」
真剣な表情のあたしに、同じように真剣な表情になる風。
「あたし、この病院を卒業することになった」
あたしは一呼吸おいてからそう言った。
「え……?」
風は驚いたように目を丸くしてあたしを見つめた。
「もう、大丈夫だって、先生に言われた」
風はこの話を聞いてどう感じるだろうか?