拾われた猫。Ⅱ
覚醒
次の日の会議、昨日起こった出来事をトシが話していた。
「……ということだ。
香月、お前は必然的に留守番だ」
眉を下げて、困ったように笑う。
彼の話を聞いて反論するつもりは無い。
ただ一つ言いたいことがあるのだとしたら……。
「何で私を差し出さなかったの?」
私の小さな疑問に、至る所から笑いが込み上がる。
「そりゃあ、お前が仲間だからだろうが」
ククッと笑いながらも、答えたのは左之だった。
私の隣に座っていた総司は頭にポンッと手を乗せて、優しく笑ってくれた。
「……まぁとにかくだ。
今回は謹慎じゃねぇが、屯所内で大人しくしてろよ」
そう言って悪戯っぽく笑うトシに、一が2回ほど頷いていた。
納得はしていないけど、大人しく頷く。