拾われた猫。Ⅱ



それでも話さないことを決めたのは私自身だ。



総司には成り行きでバレてしまったし、能力を使うことで皆にバレてしまうのは時間の問題かもしれない。




…出来るだけ、バレないように…。

出来るだけ、足を引っ張らないように…。





「雨?」



考え込みすぎたのか、平助が心配を纏った。




「まだ…どっか痛むのか…?」



ハッとした時、総司が私の手を引いて額に手を置いた。




「んー…、熱は無いから、大丈夫そうだね。

朝ご飯行くよ」



唖然とする平助を置いて、私を引っ張りながら先に進む。




「来ないなら平助の分も貰おうかな」



顔だけ半分後ろに向けながら、妖しく笑う総司に我に返った平助。



「ふざけんな、総司!!」



そんな叫びとバタバタと焦る足音が後ろから聞こえてきたのだった。




…総司なりに助けてくれた…?



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