拾われた猫。Ⅱ
◆◇◆◇◆


運ばれている最中、轟いた爆発音。


2、3度と続く。



「どうなっている!!」

「分かりません!」



赤木の怒鳴り声と兵たちの戸惑いが耳に響く。


拘束された四肢と隠された目では外のことが分からない。

全神経を耳に集中させた。




「どこで何が爆発してるんだ!」

「数が多くて分かりません!

爆発した周囲は火と煙で近づけません!!」

「早々に消火しろ!!!」



赤木の怒声に兵がバタつく音。

それでも鳴り止まない爆発音。



「この不審人物は城内の牢に閉じ込めておけ」


その言葉と同時に自分を閉じ込める何かが揺れ動く。


乗り物酔いをする人なら今頃吐いているだろうと、冷静に考えていた。



「新撰組はどうしてるんだよ…」

「女王の忠誠はどこへ行ったんだか…」


運んでいる兵たちの愚痴が溢れる。



「お前ら知らねぇのか?

新撰組は庭園の外れに皆揃って今頃閉じ込められてるって噂だよ」



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