拾われた猫。Ⅱ
◆◇◆◇◆



蹴破った扉を避けるようにして目の前が開けていた。



案内させた半気絶状態の男の首根っこを離すと、その場にドサリと寝てしまった。




「見つけた」



私がニヤリと笑う。


菊さんは唖然と私の顔を見ていた。




「お…お前は…あの時の!

どうしてここに…」

「どうでもいいけど、その人貰っていくから」



ようやく反応した男の言葉に答えず、彼らに近づいていく。




「く、来るな!!!

来たらこの女を殺す!」




菊さんは向けられた刃にビクリと肩を揺らす。



ピタリと足を止めたことに満足したのか、男たちは冷や汗を垂らしながら口角を上げた。



そんな彼らを見て、私もまた口角を上げる。



そして止めた足を動かす。



男たちは驚愕の表情を浮かべて、刀が持つ手が震えていた。




「と、止まれ!!

殺すぞ?!!」

「殺せば?」



即答する私に、その場にいた私以外の人間が怪訝な表情を浮かべた。



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