イジワル社長は溺愛旦那様!?
職場では鬼で。
ふたりきりの家ではとびっきり甘く。
そしてベッドの上の湊は、仕事とは違った意味で意地悪だ。
指と舌でさんざんじらした後、夕妃に自分の上にのるように指示して、湊は妖艶に微笑んだ。
とめどなく与えられる快感に息を切らし、体を震わせる夕妃の太ももを、優しくなでる。
「そんなに気持ちいいの?」
どこかからかうような口調に余計羞恥が煽られる。
(下にいるくせに偉そうだ……)
そう思いながらも、逆らえない。
こんな湊を知っているのは、自分だけだ。そして自分をさらけ出せるのも湊だけだ。
ひどい恥ずかしがり屋なくせに、湊の甘い意地悪に、半泣きになりながらも頑張って応えてしまう。
コクリとうなずいて、それから目をつぶると、目じりから涙が零れ落ちる。
その涙が顎下から落ちる瞬間、湊の指がそれをぬぐった。
「俺が泣かせたって思うと、興奮する」
その言葉が真実なのは、自分の中でまた大きくなる湊が証明していた。