美形鬼社長は、フランス人形に溺愛中!?
『うん。肝心のお祖母ちゃんは、
亡くなったみたいで残念だけど……』
でも、驚きの出会いもあった。
キティには、驚いたけど……社長は……。
抱き締められたことを思い出すと
恥ずかしくなってくる。
『何?赤くなっているのよ。
ははん。さては、その社長に惚れたわね?』
えっ!?
セレナに社長のことが好きだと言われ動揺する。
私が社長を!?
『そ、そんな訳ないじゃない。
そんな恐れ多い……』
確かに社長は、カッコいいし素敵だ。
でも、社長だし。
彼は、キティにベタ惚れだから
私なんか相手する訳がないわ。
『あら、恋する気持ちに理由なんてないのよ?
気になり出したら、それが恋の始まり。
キティは、どちらかしらね?』
フフッと笑うセレナだった。
気になり出したら……?
私が社長を……。
その瞬間、社長がキティを抱き締めている姿を
思い出してしまった。
ズキッと胸が痛んだ。
『でも、もし私が社長が好きでも
社長は、私を好きになってくれないわ』
社長が見ているのは、
私ではなくて……キティだもの。