美形鬼社長は、フランス人形に溺愛中!?

『しかし……仕事をするには、
このファッションは……ちょっと……』

この格好で社内を歩くのは恥ずかしい。
趣味ではないし、ハロウィーンではないのだから

『何を言う。
あんなダサいスーツで社内や外を歩かれたら
それこそ、キティの品格が下がる。
キティの同じ顔をしているのなら、それぐらいの
自覚を持て!』

えぇっー!?

社長の基準は、あくまでもキティが中心。
彼女が似合わない服は、着せたくないらしい。

そんな……私の意見は?

キティ……。

私は、戸惑いながらキティを見る。
しかし

『あら、ケイティ。
その服、とてもよく似合っているわ!!
私があの服を着るとこう見えるのね。
フフッ……参考になるわ』

むしろ感心していた。

ちょっと、止めてよ!?

西野さんなら!?

チラッと西野さんの方を見ると
諦めているのか首を横に振った。

そ、そんな!?

結局、社長に強引に納得させれて
私は、この格好のまま過ごすことになってしまった。

会議室に行くとき
私は、社長の後ろをキティを抱いて歩くのだが……。

周りからの視線が痛い。

無理もない。
こんなゴスロリファッションで
社内を歩いているのは、私ぐらいだ。

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