美形鬼社長は、フランス人形に溺愛中!?

私まで驚いてしまった。

静まり返っていると

『ちょっと、投げ飛ばすだけ投げ飛ばして
逃げているのではないわよ!!
失礼ねぇー。
せめて謝っていきなさいよ!?』

キティは、プンプンと怒りながら叫ぶ。

その声は、いつものキティの口調だった。

あ、元に戻った……。

『キティ……大丈夫?』

『ケイティ。何なのあれ?
人を幽霊や化け物みたいに……まったく
失礼しちゃうわね。プンプン。
まぁ、でもわざとやったのだけど』

いや、他の人から見たら
完全にホラーに出てくる人形だったわよ!?

しかも。
わざとやったんだ……やっぱり。

『それよりも、ケイティ。
怪我はない?何もされてない?』

キティは、私を心配してくれた。

『大丈夫よ……何もされてないわ。
キティこそ……大丈夫なの?
勢いよくぶつかったけど……』

何だかボロボロになって形な風に
変形していた。

壊れてないといいけど……。

『あぁ、びっくりしただけよ!
私、人形だから痛くもないし、血も出ないから
心配いらないわ。
もう本当にびっくりしたわ。
なんか、ケイティが私に助けを求めてきたような
気がして。来てみたら
襲われそうになっているのだもの』

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