美形鬼社長は、フランス人形に溺愛中!?

えっ……えぇっ!?

突然の行為に頭の中が爆発しそうだった。

「あぁ、こんな奇跡的なことが起きて
いいのだろうか?
本当に俺のキティにそっくりだ!
この透き通るような白い肌。
ふわふわのロングヘヤに綺麗な金髪。
大きくて吸い込まれそうな青い目。
何よりこの人形のように愛らしい美貌」

「キティを……等身大にして人間にした
感じではないか。
これは、もはや芸術品だ!!
いや、女神が降臨したのか?」

まるで自分の欲しかったモノが、やっと
手に入れた子供みたいに目がキラキラしていた。

こんな綺麗な顔立ちをした男性に
至近距離でベタ褒めされて
頭の中がパンクしそうになる。

な、何が起きているの……私!?

混乱していると社長の後ろから女性の声で

「そんなに早口で捲し立てたら彼女が
びっくりしちゃうわよ?彩人」

注意をしてくれた。

えっ?

確か……社長室には、社長1人だったはずでは?

「あ、あぁ……すまない。
キティにあまりにもそっくりだったので
つい興奮してしまった……」

その声を聞いた社長は、ハッとしたのか
やめてくれた。

改めて社長の後ろを見てみるが
広い社長室には、誰も居ない。

おかしい……。

あるとすれば、デスクの後ろに飾られた
私そっくりなフランス人形が1体あるぐらいだ。

うん?

えっ!?
私そっくりなフランス人形!?

ま、まさか……こんなところで?

祖母の話だと探している親友にあげた
フランス人形は、私にそっくりらしい。

もともと私は、祖母の若い頃に似ているらしく
そのフランス人形は、自分をモデルにして
作ったらしい。

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