美形鬼社長は、フランス人形に溺愛中!?
「に、西野さん!?」
た、助かった……。
「何をなさっているのですか?
社長があまりにも遅いから心配していましたよ」
呆れたようにため息を吐く西野さん。
「す、すみません。今行きます!」
今がチャンスだわ!!
私は、慌てて柚木さんから
抜け出して西野さんのもとに行く。
すると西野さんは、
私とキティが来るのを確認すると
ジロッと柚木さんを睨みつけた。
「私の部下に何の用ですか?」
疑うように言ってくれた。
しかし柚木さんは、
「いや。彼女の肩に糸くずが付いていたから
取っていただけですよ?それでは……また。
仕事がありますので」
不敵な笑みをこぼしながら行ってしまった。
ビクッ!!
また何かを企んでいるようで
怖かった。
思わずハァッ……とため息を吐いた。
「彼の言っていることは、
本当ですか……?」
西野さんが疑うように私を見てきた。
「は、はい。」
本当は、正直に言いたかったけど
そうなると昨日のことも話さないと
いけなくなるので言えなかった。
社長に知られてしまう。
それだけは、避けたい……。