美形鬼社長は、フランス人形に溺愛中!?
「そうなのか……キティ?」
驚いた社長は、後ろを振り返り人形に話しかけた。
えっ……?
何故後ろを振り返るの?
「あら、そうなの?
なんて偶然かしらねぇ~」
するとフランス人形が突然喋りだした。
えっ……えぇっ!?
私は、驚いて思わず後退りする。
ちょっ……ちょっと待って!?
今、間違いなく人形が喋ったわよね?
聞き間違い?
で、でも確かに聞こえたわ。
いや、しかし。人形が喋れる訳がない。
「見覚えは?」
社長が構わずに普通に話しかける。
「そうねぇ~確かに私を作った人は、
彼女や私みたいにフランス人で同じ顔をしていたわ。
えーと名前は……何だったかしら?
昔の記憶だから……う~ん」
「ま、マリア……ですか?」
私は、驚いたが思わず言葉に出した。
「あーそうそう。マリアよ!
あら、あなたのお祖母様なの?
なんて偶然かしら。
マリア……お祖母様。元気?」
人形なので表情は、そのままだが
明るい口調で話しかけてきた。
私は、この状況に恐怖で身体が
震え上がった。
「い、いやぁぁっ~!?」
人形が喋った。
な、何で?
呪いの人形なの!?
ホラーが大嫌いな私は、恐怖で悲鳴をあげる。