美形鬼社長は、フランス人形に溺愛中!?
「馬鹿なことを言うな!?
ケイティ。俺は、反対だ。
何で君が、犠牲にならないとならないんだ!?」
それに対して激怒する社長。
「社長……ごめんなさい」
私は、謝ることしか出来なかった。
これで、社長に嫌われたかも知れない。
そう思うと涙が溢れそうだった。
「君の気持ちは、よく分かった。
勝手にしろ!!」
社長は、怒鳴ると部屋から出て行ってしまった。
社長……。
「じゃあ、俺もそろそろ戻るよ。
あまり遅いと怒られちゃうからね。じゃあ
今夜にでも名刺した番号に連絡して。
話は、それからだ!」
柚木さんは、そう言うと部屋から出ていった。
残ったのは、私とキティのみ。
『ケイティ。あなた……それで
本当にいいの?』
黙って聞いていたキティが口を開いた。
『えぇ……それしか
方法が無かったですから……』
涙が溢れて止まらなかった。
私は、社長に嘘をついた。
自分の気持ちを隠して……違う人と
付き合おうとしている。
『…………。』
キティは、黙って聞いているだけだった。