美形鬼社長は、フランス人形に溺愛中!?
私は、キティの真意が分からず不安になった。
それでも、その夜に柚木さんとホテルのバーで
待ち合わせをした。
薄暗くお洒落なバー。
「ちゃんと約束通りに来てくれて
嬉しいよ……キャサリン」
私を見るなりクスッと笑う柚木さん。
本当は、最後まで抵抗があった。
でも約束は、守らないとキティや社長の身が危険だ。
私が守らなくちゃあ……。
「そう警戒しないでよ?
俺は、君と楽しくお酒を飲みたいのだから」
よく言う……。
無理やり脅して恋人にしようとしたくせに。
私は、警戒をしたまま彼の隣に座った。
「何飲む?」
「お酒は、強くないので軽めのやつを……」
そう言うと柚木さんは、私に軽めのカクテルを
頼んでくれた。
「まぁ、警戒されても仕方がないか。
俺は、卑怯な手で君を手に入れようとしたし」
やれやれとため息を吐いてきた。
「何で私なんですか?
あなたなら、もっと綺麗な女性を捕まえることも
出来るはずなのに」
顔立ちも整っているから
モテそうなのに。
私がそう言うとアハハッと笑われる。